科学的に正しい夜泣きの対処法

子供がなかなか寝付かない。寝てもすぐに起きて泣いてしまう。

「このままじゃ私の精神が死ぬ…」

今回は、そんな人がハッピーになれる、夜泣きに対する科学的根拠のあるメソッドをまとめました。

夜泣きは、生後4か月までの子供だと当然起きてしまいます。原因としてはサーカディアンリズム(ざっくりいうと生活リズム)が出来ていないので朝・晩の認識や切り替えができません。その為、真夜中でも目が覚め、おなかがすいたり、排泄したり、何かに気になったり、構ってほしかったり、暗い、眠いから泣くといった事になります。

4か月以降の子で夜泣きする。泣かないでも目が覚めてしまうという子は、習慣に引っ張られている可能性があります。これは大人でも起こりえます。

いつも同じ時間に起きる。
同じ時間にトイレに行く。

こういった事は、習慣として体に刻まれてしまいやすいです。これの対処法は誰にでもつかえるのでご自分にも試せるものになっています。

夜泣きが無くなる、マシになる、対処法を知っている。こういった状態になると精神的にも余裕が出てよりよい環境になるとおもいます。環境が良くなれば愛着形成もスムーズになされ母子ともに健康かつ幸せな家庭になるはずです。

それだけでなく、睡眠は、成長発達に必要不可欠で免疫力・集中力・メンタルが育まれます。

逆に、睡眠が不足してしまうと様々な弊害が起こります。肥満や情緒不安定、注意力欠如などからくる学習障害につながりかねません。

満足な睡眠は、母子ともに非常に重要な問題です。この問題解決に役立つ科学的根拠と発達支援の現場で得られた体験的スキルを元にしたメソッドを紹介します。是非お試しください。

儀式を執り行う。


これが一番有効です。ろうそくに火をつけ、六芒星を掲げて泣いてるベイビーにむかって呪文を唱える・・・

という儀式ではなく、ルーティーン・習慣といったほうがいいですね。”この行動をしたら寝る。”という事を体に染みつかせる為に儀式を行います。

イチローがバッターボックスに入るとき、同じ動作を繰り返すのも集中する為の儀式と言われています。寝る時間になったら、パジャマに着替え、歯を磨く。本を読んで、電気を消したら布団に入る。

こういった、特定の行動を同じ時間・同じ順番で行うことを「入眠儀式」といいます。この入眠儀式は、夜泣きの改善に効果的という研究結果があります。2009年のアメリカの研究で、7カ月~3歳の子供405人を対象に入眠儀式を行ったグループと行わないグループに分けて観察した結果、

入眠儀式を行ったグループは、
夜泣きの回数が平均1,6回→1,0回に。
夜中に起きている時間が平均20,8分→12,4分に。
寝付く時間が平均21,8分→12,6分に。

この結果から、入眠儀式は、劇的な効果ありと結論付けられます。入眠儀式は、子供だけでなく眠れない大人にも効果があります。なぜなら人には、「条件付け」という仕組みが備わっています。

レモンを見るとよだれが出る。
焼き鳥の香りを嗅ぐとお腹が減る。
もしくはビールが飲みたくなる。
旅行の帰り、地元の景色をみると安心する。

といった、ある条件を満たすとある反応を起こしてしまうという物です。もういちど違う例を出してみましょう。

ゲームの音、LINEの通知、しってるCMソングを聞くと勉強なんかの集中が一瞬で切れてそれらに反応しちゃう。ナイスバディの女性がいるとつい見てしまう。etc…

この仕組みを活用すると、本能的な条件や、自分で学習した条件などから自動で反応を引き出すことができます。みなさんパブロフの犬をご存じですか?犬に餌を与える直前に、メトロノームの音を聞かせ、この音を美味しいエサと常にセットにする。するとエサを与えなくてもメトロノームの音だけで犬は唾液を分泌するようになるってやつです。

これが心理学用語でいう古典的条件付けってやつです。メトロノームが条件。唾液の分泌が反応です。この研究は犬ですが、なんと人で実験して証明した人がいます。

ジョン・B・ワトソン先生です。

この人が行った実験は、「幼児アルバートの実験」とよばれ、当時9歳のアルバート坊やがモルモットの絵を見ているときに金属の棒をハンマーで打ち鳴らしてビビらせまくってたらモルモット単体にビビるようになるっていう今では倫理的にNGな実験があります。アルバート少年のおかげで人も条件づけれると証明されたのです。

入眠儀式はこの条件付けを行うものです。それぞれの家庭にあった毎日の寝る前の儀式を是非取り入れてみてください。儀式を行うと、4か月未満のサーカディアンリズムが出来ていない子供でもこれから寝る時間なんだと学習することができるので今後の生活リズムも安定しやすくなります。


参考:

A Nightly Bedtime Routine: Impact on Sleep in Young Children and Maternal Mood
睡眠障害の対応と治療ガイドライン
心理学大図鑑

子育てというのは、例えるならば手ぶらで頂きの見えない山を登るようなものです。地図もコンパスもない状態で山肌と気候だけを見て手探りで最適なルートを探して進んでいくしかないんです。だから沢山の山の登り方。そう、たくさんの知識を得て、自分だけの登山に取り入れてください。

夜泣きの対処法はまだほかにもあります。入眠儀式でもあまりうまくいかなかった人はこれから紹介するメソッドもお試しください。

体内時計を整える手がかりを与える。


生後4か月までの乳児は、体内時計の働きが十分でないため、昼夜のメリハリがハッキリしません。その為、夜中に目が覚めて泣いてしまうことが多いです。そこで、

朝や昼は、明るい。
明るい時は起きる。
起きている間は、親がいっぱいかまってくれる。

夜は暗い。
暗い時は寝る。
寝てるときは、親も反応しない。

こういった事を感じさせ、学習していくと夜しっかり眠り夜泣きが軽減するはずです。そこでオススメなのが光のコントロールです。

朝・昼は日光を浴びる。
明るい環境で過ごす。
日没とともに暗い環境で過ごす。

これが非常に大切です。起きてから日を浴びると交感神経が優位になり、身体が活動できるよう調整されます。そして日が沈むと自然と副交感神経が優位になり睡眠に必要なホルモンの分泌が始まります。このリズムが正常に刻まれて初めて快眠を得ることができます。

さらに、日光を浴びるとビタミンDが生成され骨の成長や、免疫、睡眠に関わるホルモンの生成を助けてくれます。これによって睡眠の質が向上します。日光浴は、体内時計を形作るうえでも欠かせませんし健康にも大きく影響します。

そして逆に日没以降は暗い環境で過ごす事が大事です。太陽が沈んでから明るい光を浴びると、体内時計が狂います。日が沈んでから、人はリラックスモードに入ります。いわゆる副交感神経が優位になるという状態です。

副交感神経が優位になるとメラトニンが分泌され熟睡につながります。しかし、強い光を浴びるとメラトニンの分泌が抑制されてしまいます。 そして睡眠の質が低下して夜中に目が覚める原因となります。とくに青色の光(ブルーライト)を浴びると著しくメラトニンの分泌が抑制されます。 部屋の明かりは、暖色であるオレンジなどで暗めにすることがオススメです。

布団に入った時も、できるだけ真っ暗にしましょう。

「光を感じなければいんでしょ? アイマスクでいいじゃん。」

と、思うかもしれませんが皮膚にも光を感じる機能が備わっているので目だけ隠しても体は光を感じ取りメラトニンの分泌を抑えます。真っ暗な環境をつくるとメラトニンの分泌も増え睡眠の質を向上させてくれます。

夜間の授乳をする際も、寝る前に行いなるべく1回の夜間睡眠時間を長くするようにしましょう。


参考:

SLEEP
睡眠障害の対応と治療ガイドライン
睡眠こそ最強の解決策である

ねんねトレーニングする。


体内時計が働き始めたら、夜中の授乳も減らしていきましょう。そしてねんねトレーニングを開始してみましょう。

ねんねトレーニング=子供を一人で寝れる習慣をつける行動療法です。

やり方としては、ベッドに寝かせたら泣いたとしても翌朝まで反応せず放置することです。子供の性格や育て方で、多少のやり方に違いは出てくると思いますが目的は「子供の力で寝れるようにする」です。夜中に泣いていたら心配でしょうが様子見は最小限に。たまに声をかける程度に抑えましょう。徐々に、夜中は相手してもらえないことを学び一人でどうにかしはじめます。

2006年に、アメリカ睡眠医学会がねんねトレーニング(夜間覚醒に対する行動療法)の有効性を52の研究論文から調べました。すると、94%つまり49の研究でねんねトレーニングは夜泣きや寝つきの改善に有効というデータが出ています。残りの3つでは効果はなかったが悪影響も見られなかったようです。

夜泣いているのを放置するのは、一見ネグレクトのように見えます。愛着形成の面からみても子供の欲求に応答しないというのは良くないことのように思えます。ネグレクトは、肉体的な虐待よりも深刻で長期にわたって害を及ぼすといいます。しかし弱いネグレクト(世話をする人がときどき注意を払わない)は、プラスの効果があると言われています。

子供にとって自分はつねに親の関心の中心にいるわけではないと知り、ときに自分だけで物事を解決したり楽しもうとするのはその子の成長にかかせません。そのため一人で寝かせるというのは親子供共良い効果をもたらす可能性があります。

もちろん日中はたくさんかまって愛情をかけてあげてください。


参考:

Behavioral Treatment of Bedtime Problems and Night Wakings in Infants and Young Children
The Science of Neglect: The Persistent Absence of Responsive Care Disrupts the Developing Brain
私たちは子供に何ができるのか

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